テーマ:墨絵教室

弘法大師『筆を選ばず』の真意   王俊宇瀟

 この頃、『空海と密教美術」展が東京国立博物館で開かれている、テレビでも空海の書等をテーマに特番を放送した。番組の中で、空海(弘法大師)が書かれた行書の尺牘(せきとく)や飛白書等多岐に渉って紹介された。  空海の『風信帖』を拝見していると、惚れ惚れしてしまう。あんなに美しくて魅力的なのに、力強い。力強いだが、見せつける様な態とらしさが…
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個展終了     王俊宇瀟

 二年ぶりの個展が皆さんの暖かいご支援のもとで、無事終了。  今回は、年令に因んで、50点を出品致した、いつもの悪い癖でぎりぎりまで苦闘悪戦の末、何とか間に合った。今度こそ(何年後になるか判らないけど)早めに準備を、と思いつつも、多分今まで同様であろう。あまり早い段階で作品が完成しても、展覧会が近づいた時点で、考え方や評価基準の変…
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個展開催     王俊宇瀟

 大勢の方々の支えのもとで、『王俊宇瀟水墨藝術作品展/2011』が昨日無事開幕致しました。    個展は8月31日まで、山手線大崎駅近くの品川区立「O美術館」で開催、お時間がある方、是非お寄り下さいませ。
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水墨画の技法とそこに宿る精神   王俊宇瀟

 この頃制作やお稽古と個展の準備に追われ、なかなかこのブログまで手が回らない、あまりにもご無沙汰になり、熱心にご覧になって下さる方には大変申し訳ない気持ちだが、思いついたことを忘れないうちに書き留めておくことはこのブログの役目だから、忙しくなると中々考えを整理出来ない、皆さんも、気長く小生と一緒に楽しんで頂ければ嬉しい。  今日は、水…
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水墨画の「パタン化」   王俊宇瀟

 伊藤若冲や加山又造など日本画作品に見られる様に、意図的に「パタン」を駆使して画面のリズムや動感を表現する方法が有る。装飾性を特徴とする日本画ならではの手法だと小生が考える。    ところで、中国水墨画でも、特に山水画の領分では、「パタン化」は随所見られる。  周知の様に、山水画の技法は水墨画の中でも最も種類が多く、ややこしい。樹…
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水墨画、「墨韻」の魔力   王俊宇瀟

 清らかな水を含んだ筆の穂先に、サッと濃墨をつけ、雪の様な白い画仙紙に筆を降ろす。すると、極黒の濃墨から無に近い淡墨まで豊な階調が現れ、更に画仙紙に吸収されながら生きている様に流れて広がり、所謂「墨韻」が誕生する。画家が独自の経験を基にした墨水の量の調整と運筆のコントロールに加え、水と墨、そして紙による自然な共演による偶然な趣、二度と同…
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水墨画家の愚痴と高尚な孤独   王俊宇瀟

 水墨画家の集まりではよく芸術論や水墨画の現状と未来に議論を交わす事が多い、大変有意義な行いで参考になる事や啓発を受ける事も屡々である。    時々愚痴もこぼされる。  例えばこんな話、画壇主流の有名な展覧会などには水墨画という分野を設けてない、そうすると水墨画作品、更に言うと水墨画家に門が閉ざされる。或は美大に水墨画の学部や専攻…
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水墨画に対する固定観念及びその打破 王俊宇瀟

 私が教えている生徒さん達の支部展や個展などに足を運んでくれた観客からよくこんな言葉を頂いた:「こんな水墨画は初めて」、或は「想像していた水墨画と全然違う」、、、  なるほど、要するに、観に来られる方は「水墨画展」と知って、実際の展示作品を観る前にすでに「水墨画」に対するイメージが出来てしまったという事が判る。水墨画に対する固定観念が…
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水墨画を楽しむ     王俊宇瀟

 昨日、孔子の故郷のお酒が届いた。送り主はこのブログのお酒の話を見たから送ってくれたかな~と想像してしまう。  今はこの山東省の白酒(焼酎)を手にしながら、孔子の言葉を思い出す『知之者、不如好之者。好之者、不如楽之者』。(「之を知る者は、之を好む者に如かず。之を好む者は、之を楽しむ者に如かず。」)知っているだけの人より、好きになった人…
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水墨画誕生の必然   王俊宇瀟

 黄山や三清山など、霧が起ち雲が湧く山々を歩いていると、水墨の世界が現実にあることを肌で感じられ、水墨画が東洋に誕生した必然性がより深く理解することが出来る。  濃厚な雲が水墨画の余白を作り出す大自然からの啓示とするならば、薄いベールの如く全ての景観を包み込む様な霧が光の七色を濾過し、目の前の景色を限りなく白黒に近い世界に変貌させ、水…
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雲の上     王俊宇瀟

 天気予報では今日の三清山は大雨か雷となっていた、朝から曇り雲で空が暗かったけど、山の谷間から純白な霧雲がどんどん湧いて来る。  朝九時、天気の事を心配しながらも、長いコースに沿って雲の上で階段や桟道を制覇していく。時たま遠方から聞こえるゴロゴロの雷声に驚かされも自分なりに勇気を絞り出して前へ進む。昨夜山上で泊まったお蔭で、昼まで観光…
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三清山の奇峰     王俊宇瀟

 数日前から上海へ里帰りしている。家に大人しく居られない性分で、水墨画の題材を求め、今三清山という所に来て、石涛の“捜尽奇峰打草稿”の真似事を楽しんでいる。  朝2時の列車に乗って、7時間以上揺られながら、玉山という小さな町に9時間に着き、白タクでバス乗り場まで往き、更に地元のバスに乗り換え、やっと三清山の麓まで辿り着いた。   …
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ヴィーナスの両臂と水墨画の不完全な線   王俊宇瀟

 水墨画、特に写意の方法で描かれる作品には、不完全な線がよく見られる。例えば蘭の葉を描いた線が曲がるところで細くなり、時々切れてしまう;描き終えた竹の葉の先端に、少し離れたところに小さい点を入れる事によって竹の葉の動きを表現する;或は様々な対象物の輪郭を描く稜線も全て繋がってないところも多々ある。  水墨画を習い始めるて間もない方は、…
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文人画の是と非     王俊宇瀟

 水墨画の最高峰は宋元の時代だと一般的に認められている。それを裏返せば、宋元以降は、下がり道を辿っている事を意味する。  この現象は文人画の出現と隆盛に大いに関係するであろうと考える。  文人画は文人の優雅飄逸な精神や風流な遊び心を表現するのが共通の特徴であり、文化的な風潮とも言える。そういった精神や心は個性的な要素も当然否定出…
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水墨画の様式、掛け軸の新生     王俊宇瀟

 水墨画は、作品そのものが独特な味わいが有る他、作品を囲む装幀も東洋特有な様式がある。  扇面や折帖、巻子や掛け軸等々。その中、掛け軸は最も代表的な様式と言えよう。  中国では昔建物の天井が高く、その為掛け軸の布の部分は「天」が長く、「地」が短いという一見変わった様式が建築と最も適合と推測出来る。日本に於いては、畳の部屋で座って…
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「工筆」の可能性と危険     王俊宇瀟

 工筆は丁寧繊細な描写で写実的に物を表す画風を特徴とするのは一般的な共通認識と言える。    しかし、その写実性に飽き、物足りなくなると感じる画家達は、単純な写実と離別し、工筆の新しい可能性を模索し開拓している。最も代表的なのは対象物の形を誇張したり歪まさせたり、或は比率を意図的に変えてみたりして、写実性の中にデザイン性や装飾性の要…
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「写意」の妙味と落とし穴     王俊宇瀟

 水墨画の表現手法を「写意」と「工筆」に分類する事が出来る。    写意は大胆奔放、即興的、一瞬にして素早く仕上げる。  工筆は丁寧繊細、計算的、時間をかけてじっくり作り上げる。  写意は通常輪郭線無しの没骨法という筆技で描く。  工筆は輪郭線を用いて稜線を描いてから陰影や色彩を入れる。  写意は誇張的、簡潔的、感情的である…
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水墨画、模写の意義     王俊宇瀟

 水墨画を描く人にとって、模写は避けては通れない道である。  梅欄竹菊という四君子の名作図柄を模写するのは入門の常識である。また、筆技の上達に連れ、山水の各皴法、或は宋元の名作を模写する事を通じて芸術造詣の深化をはかる者も多いだろう。そして、水墨画を稽古する現場では、勉強するため先生の手本を模写するのも大変有効な手段として広く使われて…
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水墨画作品鑑賞、色と形の二重基準    王俊宇瀟

 水墨画作品を観る際、現実世界との色彩違いに関しては、誰一人異論を唱える者が居ない。たとえ可憐なピンク色の花や鮮やかな緑の葉でも、墨色で表現するのは当たり前と心得ているから。水墨画は芸術だと認識しているこそ、作品表現上現実と異なる処が有っても理解出来る。  水墨画の色彩を見る際、芸術判断が基準になる事は明白である。  ところで、…
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水墨画作品の位置づけ     王俊宇瀟

 何年か前で北京の藝術家達と水墨画の現状や将来を議論する時、こんな仮定な作品が持ち上げられた:色彩感覚や光の表現など他画種の発想や技法を取り入れた作品は、水墨画の領域では大変個性的で斬新な画風として評価されるが、一方、他画種の発想を参考にした訳だから、その画種の人間からすれば、特に新味も感じられなければ珍しいとも思わない。  この様な…
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クロッキーと蛇足の話     王俊宇瀟

 TK素描会は毎週モデルさんに来て頂いてデッサンをする、そのうち二回は固定ポース、他の二回はクロッキーである。私は、5分~10分のクロッキーポーズを好む。  20分の固定ポーズを描くと、大概時間が余る。時間が余ったから描かなくても良いところまで描き込む。余計な事まで描くので、仕上がったものは一見丁寧に見えるが、全く面白みのない平凡…
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「熟」と「生」の葛藤     王俊宇瀟

 清時代の鄭板橋は一生のうち数えきれない墨竹を創った、そしてある作品にこんな詩を書き込んだ:『四十年来畫竹枝,日間揮寫夜間思,冗繁削盡留清痩,画到生時是熟時。』作品の落款でありながら、立派な画論でもある。  ここのキーワードは「生」と「熟」である。  「熟」とは水墨画創作の筆遣いや墨の扱い方等の技に詳しく、「熟練」の事を指す。 …
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水墨画とお酒     王俊宇瀟

 昨日、久しぶりに画家仲間と芸術論も交わしながら、雑談を楽しんだ。そういう時に欠かせないのはお酒である。  そう言えば、中国文化はお酒と随分縁が深い。  曹操が云う:「対酒當歌、人生幾何…何以解憂、唯有杜康…」。  杜甫が李白の詩才を讃えて:「李白斗酒詩百篇…」  ……  水墨画の世界では、溌墨の元祖と言われる王墨も、お酒…
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水墨画作品の落款と雅印を考える     王俊宇瀟

 今の水墨画作品には必ずと言っていい程落款(署名)や書画専用の雅印が施されている。  しかし、最初から画面に落款をする習慣があった訳ではなく、雅印を押すのも宋の時代からだといわれている。  特に元の時代以降、文人画の発達に連れ、画面に自作の詩文を書いたりして、落款の内容も形も豊富に変貌した。其の詩文は画面の中身と相まって、作品をより…
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我々は水墨画を描く訳     王俊宇瀟

 人類は創造活動を行う特別な生き物であり、深い思想と豊かな精神の持ち主である。そのため、人間の創造活動は物質的領域に止まらず、芸術を含める文化的領域まで多岐にわたる。     現代社会では、物質文明の発達と生産性の向上の恩恵で、生きるための物に対する需要は満たし易くなり、人々は更なる質の高い生き様を目指し、心のゆとりと精神的享受を求…
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伝統と創意     王俊宇瀟

 伝統は長い歴史を通して蓄積されたものでる。  水墨画の伝統というと、使い慣れて来た素材や道具、或は永い間親しんで来た山水や花鳥等題材、又は代々引き継がれながら形成された様々な技法や流派、そして何より核心的な存在は自然や芸術に対する思索と理念である。それらは東洋独特な風土習慣や審美心理によるものと同時に、我々の更なる美的センの形成に多…
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水墨画の長い歴史が創作現場に与える影響     王俊宇瀟

 水墨画の歴史が長い!  文字記録によれば、唐の大詩人王維が水墨画の元祖とされる、又複数の書物によれば、唐の時代に数多くの水墨画家が輩出していたことも判明している。  時代を下って行くと、宋人の水墨画小品が多数残されている、元時代に至っては水墨画の最高峰と言われている。  唐からは約千三百年、宋なら今から千年は経っている。 …
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水墨画作品の個性     王俊宇瀟

 水墨画に限らず、全ての芸術作品に言える事だが、個性がなければ、成熟した作品とは言いがたい。  では、個性は何であろう?  又、個性的な作品を作りたいだが、どんな要素で構成されるかは迷う人も居るであろう。  私が思うには、ズバリ、個性は人生であり。  一見とんでもなく大げさな言い方だが、考えてみれば、芸術観や美的センスは…
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水墨画の普及とは     王俊宇瀟

 私が指導している(千葉県)柏支部の水墨画作品展が四日間の日程を終え、本日無事に終了した。出品者一堂の努力の甲斐もあり、来場者の皆様が快く作品を楽しんで頂いた様子を見てほっとした。  四日間にわたり、出品者や参観者と水墨画に関する様々な話をし、改めて、水墨画の普及とは何かを考えさせられた。  “師とは,伝道、授業、解惑也”と…
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